賭け金マネージメント

Since May '98

当たり前であるが,ハウスエッジがプラスの場合(プレイヤー不利)は,ゲー ムに参加しないのが一番有利な賭け金のマネージメントである.この場合は, どのような賭け方をしても,平均するとトータルでは負ける.一部オカルト本 では,いろいろなシステムが紹介されているが,これらは実際には効果はない. この意味で,ルーレットやバカラには賭け金マネージメントと呼べるものは存 在しない.唯一,ブラックジャックでカウンティングを行いプレイヤー有利な 状況を判別できて,初めて,賭け金マネージメントが実際に有効になる.

もし,どうしても賭けによりバンクロールを増やさなければならない状況であ れば,全バンクロールを一回勝負するのが一番実入りが良い方法である.細か な金額を賭け続けると,ハウスエッジがジワジワと効いてきて一定時間後には かなりの確率で全てのバンクロールを失う.

ハウスエッジがマイナス(プレイヤー有利)の場合は,全バンクロールのプレ イヤーエッジ分を毎回賭けるのが最適な方法である.つまりバンクロールが増 減するのに合わせて,ベット額を変化させる. 例えば,プレイヤーのエッジ が常に1%だとすると,次のような賭け方になる. バンクロールが$1000なら,$10を賭ける.そして,バンクロールが$1500に増 えたなら$15.逆に$500に減ったなら,$5を賭ける.


システム

ここでは,古来より伝わる賭け金マネージメントシステムについてまとめる.

ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)(Gamber's Fallacy)

システムと呼ばれる方法は, 「赤・黒または勝・負という事柄は,普通はそんなに長く連続しては起こらない,片方が長く続けば,必ずもう片方が起る」という確率に対する誤った理解(誤謬)がベースになっている.

例)7回目の法則:ルーレットで赤が7回続く事はない.
つまり,6回ぐらいは連続して同じ色が出る事はあるが,7回連続して同じ色が出る事は非常に希であり,普通の人では出会わせることはまずない. これをシステムとして言換えると,「6回赤が出たら7回目は黒に賭けろ」となる.

これはルーレットに置いてかなり昔から信じられていた法則である(文献による). つまり,人間は(1/2)^6 = 1/64 = 1.6%ぐらいは, 頻繁に起ると認識するが,(1/2)^7 = 1/128 = 0.8% になるとめったに起こらないと認識するようである.

同様に,勝ち負けに関しても同様の事が言え,連続して負ける事はあってもそれは希であり,普通は勝ち負けは相互に適当なバランスを持って発生する.

実際にはバランスを持って発生する方が希であり,大概はどちらかに偏るというのが現実である(Random Walkの研究による).つまり、最終的には、+−0の辺りに落ち着くのであるが、そのプロセスにおいて、+−が均等に来るのではなく。

Martingale

後追い法とも呼ばれる.
基本は負け分を取り戻すために,負けた時にはベット額を倍にするというものである. これを繰り返す事により,それぞれのセッションで1ユニットの勝を収めるというもの.

Mini Martingale

無限に負け分を取り替えそうとするのではなく,取り替えそうとする回数を制限する. 一般的には2回が有名であり,1-2-4法とも呼ばれる. つまり,一回負ければ2倍,二回連続で負ければ4倍とベットを増やして行くが, 3回目は諦らめて,元のペットサイズに戻すというもの.この場合3回連続して負けても7ユニットの損失ですむ.

これの変形として,1-2-3法(3回目で勝てばチャラ)や,1-2-2法(3回目で勝てば負け分は1ユニット)がある.


Last modified: Wed Aug 23 01:40:12 JST 2000