カウンティング
Since Nov '98
これは,楽しむためというよりは,勝つための方法なので,修行が必要です.
しかし,これを憶えてもプレイヤーのエッジはわずか1%前後,しかも,カウン
ターをカジノは警戒していて,カウンターであるとばれると,いろいろ嫌がら
せをしてきます(最終的にはブラックジャックプレイ禁止を宣言されるみたい
です,私はこれを宣言されたことはありませんが,後でのべるリバースカウン
トにはちょくちょく出くわしました).本気でこれだけで食べていくのはつら
いと思います.
基本
カウンティングとは次の二つのことを行うことです.
賭金のマネージメント
まず最初の賭け金のマネージメントとは,−残りのデックがプレイヤーに有
利な時には大きく賭け,ハウスに有利な時には小さく賭ける−この判断を行う
ことです.この判断の基準となるのが,10カード率(Ten Factor),つまり残り
のカードの中の10カードの比率です.そして,この10カード率が高い,つまり,
残りのカードの中に10カードが多く含まれているときには,プレイヤーに有利
ということが数学的な論文において示されています.
戦略の精度を上げる
次の戦略の精度を上げるとは,残りのカードの中の偏りに応じて基本戦略を細
かく変えることです.ここでも10カード率をベースにしています.大まかに説
明すると,10カードが多い状態では,スタンド,ダブル,インシュランス,ス
プリットを通常より積極的に行います.逆に,10カードが少ない状態では,ヒッ
トを積極的に行います.
実際
このカウンティングにもいろいろ方法がありますが,ここでは,Hi-Opt Iに似たシステムを紹介します.ある程度練習する必要がありますが.たいていの人ならマスター出
来るでしょう.
カードがシャッフルされた時点を0として,以降カードが出る度に,以下の足
し算引き算を行う.
- A, 10, J, Q, K: -1
- 2, 3, 4, 5, 6: +1
この値をラニングカウント値と言います.
そして,この値を残りデック数で割ったものをトゥルーカウント値(以下カウ
ント値)と呼び,最適なプレイを行なう基準となります.ここで,残りデック数
で割るのは,*残りのデック*の中の10カードの存在確率を,より正確に計るた
めです.
賭金のマネージメント
カウント値が0より大きければ(デック中の10カード率が高い),
プレイヤー有利,0より小さければプレイヤー不利と考えベットを変えます.
戦略の精度を上げる
カウント値を元に,次のようなインデックス表を使って基本戦略を変化させます.
ここでは,HI OPT-1をベースにした物を使います(オリジナルの表は,著作権等の問題があって,恐くて書けないという話もある).
プレイの例:
- ディーラ9,プレイヤー16(基本戦略ではヒット)
- カウント値が4以上であればステイします.残りデックの10カード率が高く,プレイヤーのバースト率が高いため.
- ディーラ2,プレイヤー13(基本戦略ではステイ)
- カウント値が-1以下であれば,ヒットします.残りデックにスモールカード(3,4,5等)率が高く,バーストせずに手が出来る可能性が高いため.
- ディーラA,プレイヤー11(基本戦略ではダブル)
- カウント値が0以下の場合はダブルしない(ステイ)
- ディーラ5,プレイヤー10,10(基本戦略ではステイ)
- カウント値が4以上の場合は,スプリット
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | A |
16 | | | | | | | | 4 | 0 | |
15 | | | | | | | | | 4 | |
14 | | | | | | | | | | |
13 | -1 | -1 | | | | | | | | |
12 | 2 | 2 | -1 | -1 | -1 | X | | | | |
11 | | | | | | | | | | 1 |
10 | | | | | | | | | 4 | -4 |
9 | 2 | | | | | 2 | | | | |
10,10 | | | | 4 | 4 | | | | | |
サレンダー:2
オリジナルのHI OPT-1では50個所以上のインデックスを持ちます.このインデックス表では,重要だといわれているインデックスだけを抜き出してあります.
また,表を単純化するために数値も単純化してあります.したがって,この表の精度はかなりいい加減です.本気でカウンティングを行なうにはオリジナルの表を覚える必要があります.
この18個所だけで80%程度の効率を得ることが出来るといわれています(Illustrious 18, Schesinger,Blackjack Forum 1986).また,この18個所は,どのシステムでも共通なので,
使っているシステムが複雑すぎると思われる時には,同様に抜き出せば
良いでしょう.また,最近開発されたK-Oシステムでは,最初から,この考えを取り入れて作られいます.
練習方法
カウンティングの練習にも,二つのステージがあります.
- ステージ1
- カードカウンティングに慣れるための練習です.つまり,瞬時に足し算
引き算を行う能力を養います.
簡単な方法として,実際のカードを使う方法を紹介します.
お手軽で,効果があります.
方法は簡単で,以下の方法を,ひたすら繰り返すだけです.
- カードをシャッフル.
- 一枚ずつカードをめくり,カウンティングしていく.
- (最後までやるとカウントは0になるはず)
慣れるにしたがって,一度にめくるカードの数を多くする.複数枚
めくる場合だと,それぞれのカードをカウントするのではなく,全体と
してのパターンを覚え,バターンとしてカウントします.この練習のための
プログラムもあります.
- ステージ2
- 実際にプレーしながら,カウンティングを行うことの練習です.この時
には,足し算引き算の能力と,それときちんと記憶することが要求され
ます.
最近の市販のブラックジャックゲームではカードカウンティングの値を
表示させられるものが多いので,それらを使ってプレーしながら,練習
すればよいでしょう.
実践
カウンティングを実際に使うにもテーブルによる難易度があります.
初心者は1デックゲームから始めることをお勧めします.
混んでいる1デックゲーム
混んでいるテーブルでは,1ラウンドのプレーで20枚程度のカードが使われます.
したがって,1デックの込んでいるテーブルでは,2ラウンドのプレーが限度です.
1ラウンド目はカウントのみを行ない,2ラウンド目にカウントの結果を使います.
ここで,ラニングカウントからトゥルーカウントへの変換は,0.5デック相当(つまり,カウント値を2倍する)で固定となります.
逆にいうと,カウントを行なうのは1ラウンドのみであり,最も簡単であるあると言えます.
混んでいない1デックゲーム
3,4ラウンドのプレーができるので,複数回のラウンドに渡って正確なカウントを行なう必要があります.
2デックゲーム
以降,だんだんラウンド数を増やしていきます.
リバースカウント
カウンティングはプレイヤーだけが行うとは限りません.ディーラも同様のカ
ウンティングを行う場合があります.これをリバースカウンティングと読んで
います.この場合は,
カウントがプレイヤーにとって悪い状態が続く場合はゲームを続け,プレイヤー
にとっていい状態になると,シャフリングをしてゲームを中断するというもの
です.つまり,カウントを続けていて,さあ大きく賭けようとした瞬間に,シャ
フリングされてしまうわけです.
これは,特にディーラとさしの勝負をしていて(カウンターにとっては,有
利な状況),あなたがカウンターであるとハウスにばれた時に,よく使われま
す(すべてのディーラがリバースカウントできるわけではないので,大抵,リ
バースカウントできるやり手のディーラが急に現れます).こうなったら,勝
ち目はないので,席を立ってカジノを変えましょう.
バックカウント
リバースカウントも書いたので,ついでにバックカウントについても触れてお
きましょう.この場合のバックとは,「背後」の方の意味です.つまり,席に
座らずに,プレイヤーの後ろでカウンティングをしながら,カウント値が有利
になった時にだけ賭けるという方法をさしています.これはこれで目立つ方法
なので,うまくカモフラージュしないと,すぐに意地悪されるでしょう.きれ
いな女性を引連れてバックカウントさせれば,効果があるのかもしれませんが,
私は残念ながら,そういう機会には恵まれませんでした.
いろいろなシステム
- バランス
- カード全体のカウント値の合計が0になるシステム.
ランニングカウントからトゥルーカウントへの変換が必要
- レベル
- カウント値の絶対値の種類.
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Last modified: Thu May 04 10:17:59 JST 2000
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