高等戦術
Since Nov '98
超高度な技を紹介します.
これらについてはカジノも対策を取っているので,実際に行なうには非常に困難です.
チームプレイ
スポッターとビッグプレイヤー(BP)により構成されたチームによって行なう.
まず,スポッターを各テーブルに配置する.
スポッターはカウンティングを行いながら,基本戦略のみフラットベットでプレーする.
そして,カウント値が大きくなりシューが有利になった時に,BPを呼び出しカウント値を伝える.
BPは有利な状態でのみ大金を賭けてプレイする.
この場合は,スポッターはカウンティングだけできれば良いが(フラットベットだからインデックス表を覚えている必要がない),
BPはよく訓練され戦略補正できるプレイヤーである必要がある.
しかし,これだとBPが目立つので,スポッターがBPにすべての判断をサインで教えるという方法もある(Gorilla BP).この場合は,BPは何も判断しないので,サインを認識できる人間であれば誰でもよい.
変形としては,カウントしながらテーブルの後ろに立っていて,カウント値が有利になった時だけプレイに参加する方法がある.
これは,この戦術を編み出したStanford Wongの名前をとってWongingと呼ばれる(別名,Back Count).
しかし,あからさまにこれを行なうと目立つので,女性とペアを組み(彼女はテーブルについて常にプレーする),カモフラージュする方法もある(あんまりカモフラージュになっていないが).
シャッフルトラッキング
カウンティングの補助として行われる.最初のプレイでシューの中の有利な部分を覚えておき,シャッフルにより,その部分がどこに移動したかを追跡する.
トラッキング用語
- Segment Tracking(セグメント・トラッキング)
- 有利な部分を追跡すること
- Sequence Tracking(シーケンス・トラッキング)
- 有利なカード(エース等)を追跡すること
- Discard(ディスカード)/使用部分
- デックの中で,実際にプレイに使われた部分.
- Cutoff(カットオフ)/未使用部分
- デックの中で,実際にプレイに使われなかった部分.
- Grab(グラブ)
- 一掴みのカード.
実際にディラーが片手でつかむ量.
- Segment(セグメント)
- デックの特定の部分.用例:有利なセグメント
- Slug(スラグ)
- セグメントのうち,特徴のある物(10リッチ/プアなセグメント)
- Pile(パイル)
- シャッフルの途中に作られるカードの山
- Stack(スタック)
- シャッフルが終わったカードを積み上げていくカードの山.
- Marry(マリー)/結婚
- 二組のカードが混ざること.
- Riffle(リフル)/
- 二組のカードを,両方から切り混ぜること
(両手を使ってパラパラと混ぜる例のやつ).
- Strip(ストリップ)
- カードの山から,上の部分(Grab)を取り,テーブルに置くこと.
- Riffle & Restack (RR)
- リフルされたGrabを,積み上げることにより,スタックを作り上げること.
基本形は,カードを二つのパイル(A, B)に分けて,A, Bからグラブを取り,
リフルする.そして,それをスタックに積んでいく.
- Stepladder
- RRと同じようにスタックを積み上げていく.
違いは,スタックとパイルをリフルすること.
ディーラの心理読み
ホールカードプレイ
ホールカード(伏せられて置かれるディラーのカード,通常はプレイヤーからは見えない)が,どのカードなのかを調べるための方法.
ホールカードが判れば,あとは基本的にDouble Exposure Blackjackの戦術に従う.
しかし,不自然なヒットは目立つので程々にする必要がある.例えば,ディーラが19だと判れば,プレイヤー18でもヒットしないと負けてしまう.
しかし,通常では18でヒットすることは,まずありえない.
必要以上の注意を引かないために,このような状態はステイすることが必要である.
Front Loading (Dealer)
ディーリングの未熟さにより,ディラーがアッパーカードの下にホールカードを置く(差し込む)時に,プレイヤーにホールカードが見えてしまうこと.
サードベースの右隣あたりが見やすい.
Indexing
Front Loadingと同様,この場合は,カード全体ではなく,カードの端の部分だけが見えてしまう.
中央のプレイヤーが見やすい.
カーブ戦法
これは,ディーラのホールカードが10カードかどうかを判断するための技で,
ディラーが自分の手がブラックジャックかどうか確認する動作を利用していま
す.つまり,ディラーが自分のアップカードがエースか10カードの時に,ブラッ
クジャックが出来ているかどうか調べるために,ホールカードを覗き見して調
べます(テーブルによっては,10カードの時には調べません).この時,ディラー
は二枚のカードをそろえて,中央を押さえながら,手前側を少し上に曲げて確
認します.これを何回も繰り返すと,10カードとエースはカードの表側を内側
にして曲がってくる可能性があります.従って,ディラーのホールカードを横
から見て,カードの中央が浮いていれば(ホールカードは表側が下に置かれる
ため表側に曲がっていると,中央が浮きます)それは10カードかエースである
可能性が高いということになります.なお,この戦法を取る時のベストシート
はファーストベースです.この位置だと,ディラーのカードを横から見ること
ができます.サードベースでも同様に横から見えるのですが,ディラーの右手
が邪魔をしてファーストベースほど視界がクリアになりません.
実際には,最近のテーブルはディラー用の小さな覗きミラーとカードの表側の
端の印によって,ディラーはカードを曲げずにホールカードを確認できるよう
になっています.そのため,この戦法が使えるテーブルはそんなに多くありま
せん.また,私もファーストベースに座って一日この戦法を試してみましたが,
きちんと違いを見分けることはできませんでした(数回は当たりましたが,確
信を持ってうまく行ったのは一度もありませんでした).もっと修行が必
要なのでしょうか?
いかさま
「いかさま」,もしく,はカジノから「いかさま」として扱われるもの.
Las Vegas等では,「10年以下の懲役もしくは$10,000.00以下の罰金」なので,手を出さないのが無難です.
Mucking
プレイの途中で,テーブル上のカードを隠し取ること.
Spooking
チームプレイでホールカードプレイを行うもの(カジノからはいかさまとして扱われる).
そのテーブルでプレイしていない第三者が,ディーラの後ろの方からホールカードを見て,プレイヤーにサインを使って知らせる.これも,後ろからとはいえ,ホールカードを見せてしまう未熟なディーラ相手でしかできない.
デニーロ主演の映画「カジノ」でこれをやったプレイヤーが,バックルームに連れ行かれてボロボロにされるシーンがある.
コンピュータ
小さなコンピュータをカジノに持込んでカウンティングを行なうもの.
歴史的上では以下のようなシステムが有名です.
- George:77年にJerry H.によって開発され,Ken Ustonのチームプレイで使われた.
(
Million Dollar Blackjack,
7章 "How We Won $4,000,000")
- David:70年代後半にKeith Taftによって開発された.$10,000.00
- Casey:80年代前半にSteven Goldbergによって開発された.$4,000.00
Last modified: Tue Jun 22 23:49:05 JST 1999
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